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事業主はハラスメント対策として「ハラスメント相談窓口の設置」と「ハラスメント相談員(カウンセラー)の配置」は、必須の措置となりました。
これまでは努力義務だった中小企業も、いよいよ2022年4月に完全義務化となりました。
ただ、現在の状況調査によると相談窓口の利用率は12.2%と低く、信頼性の高い相談員の増員と育成が急務になっています。今後、資格を取得したハラスメント相談員やハラスメント対策のマネジメントが行える人材の需要はますます高まっていきます。
この記事の目次
ハラスメント対策の資格って?
ハラスメントを受けたと感じている人は、多くの場合、どのように対処すれば良いか分からず戸惑っていたり困惑していたりします。
そのため、ハラスメント相談員は勇気を出して相談しに来てくれた相談者の不安や緊張を和らげて、気持ちに寄り添い話しやすい雰囲気をつくることが大切です。
また普段からの従業員教育や相談窓口を利用しやすい環境づくりと、ハラスメント事案が発生した場合の対処をマネジメントするハラスメントマネージャーのスキルを持った存在も重要です。
ハラスメント対策の資格取得の難易度と特長
ハラスメント相談員・ハラスメント相談窓口の設置は事業主の義務になり、適切な対応ができる人材へのニーズが急速に高まっています。
SNS等での問題の拡散など社会環境の変化と合せて、ハラスメントに関する正しい知識をもった人材が求められるようになっています。
ハラスメント対策資格の特長
- ハラスメント相談員の配置は、事業主に求められる必須の措置となっており、必要とされる人材になれる。
- ハラスメント相談窓口への信頼性向上が社会的課題となっており、資格取得者へのニーズが高まっている。
- 職場環境の改善にやりがいを感じられる。
設置が事業主の「必須の措置」とされた一方で、ハラスメント相談窓口の信頼性の高さが課題となっています。
せっかく設置した相談窓口でも、相談に来ずに問題が拡大してしまうようなことがあっては意味がありません。
そのため、ハラスメント対応・ハラスメント相談に適切に対処できる、資格を取得した優秀な相談員の育成は、どの企業でも急務になっています。
また、風通しの良い職場環境をつくることに役立つスキルでもあり、やりがいを感じられる資格・スキルでもあります。
ハラスメント対策のおすすめ資格と難易度
認定ハラスメント相談員Ⅰ種資格は企業や団体で生じたハラスメント問題に関して被害者・加害者双方に適切な対応ができ解決に導く知識とスキルを持ち、ハラスメント問題対応の実務に精通していることを証明できる資格です。
資格名称 | 認定ハラスメント相談員Ⅰ種資格 |
---|---|
試験難易度 | 1 / 10 |
試験日程 | 1月・4月・7月・10月
午前試験(選択式試験):10:00~12:15 |
試験会場 | オンライン受検・東京・名古屋・大阪 *全国:オンライン・ライブ受検 *東京:東京大学 駒場Ⅰキャンパス *名古屋:調整中 *大阪:関西大学 千里山キャンパス |
試験形式 | 午前試験:選択式設問 65問程度 午後試験:記述式設問 5問程度 |
受験料 | 19,800円(税込) |
認定機関 | 一般財団法人 日本ハラスメントカウンセラー協会(JHCA) |
詳細・問合せ | 公式サイト |
ハラスメントマネージャーⅠ種資格は企業活動におけるハラスメントのリスク・危機を最小化するための管理業務を担える正しい知識とスキルを身に付けていることを証明できる資格です。
資格名称 | ハラスメントマネージャーⅠ種資格 |
---|---|
試験難易度 | 1 / 10 |
試験日程 | 1月・7月
午前試験:10:00~12:15 |
試験会場 | オンライン受検・東京・名古屋・大阪 *全国:オンライン・ライブ受検 *東京・名古屋・大阪 |
試験形式 | 午前試験:選択式設問 65問程度 午後試験:記述式設問 5問程度 |
受験料 | 19,800円(税込) |
認定機関 | 一般財団法人 日本ハラスメントカウンセラー協会(JHCA) |
詳細・問合せ | 公式サイト |
認定ハラスメント相談員資格およびハラスメントマネージャー資格は、オンラインで合計約11時間~12時間程度の講義を受講した上で、オンラインで受験することができます。
社会的に必要性の高まる資格で、働きながらでも勉強しやすく取得しやすい環境が整えられている資格と言えます。
認定ハラスメント相談員資格とハラスメントマネージャー資格の違いって?
認定ハラスメント相談員資格とハラスメントマネージャー資格は似た名前ですし、パッと見では違いが分かりにくいかもしれません。
それぞれの資格の特長と資格取得後に担える職務についてご紹介します。
個別具体のハラスメント事案に対応する認定ハラスメント相談員
認定ハラスメント相談員資格は個別具体のハラスメント事案に対して、ハラスメントを受けたと感じた方と行為者とされる方の双方から話を聞いて、問題の解決にあたること担うのに適した資格です。
被害者・加害者とされた方のどちらかに偏ることとなく事実を確認し、双方の立場に寄り添って問題の解決にあたります。
企業全体のハラスメント対策をマネジメントするハラスメントマネージャー
ハラスメントマネージャー資格は企業活動全体の中でのリスク管理としてハラスメント対策を総合的に担うのに適した資格です。
関係法令に沿ってハラスメント相談窓口の設置や相談員の配置、普段からの従業員に対するハラスメント教育、実態把握のためのアンケート実施、ハラスメント事案が発生してしまった場合に対処にあたる体制などをマネジメントし維持管理します。
ハラスメント問題に対応するには正しい知識とスキルが不可欠
ハラスメント問題は、まず「どんな行動・言動がハラスメントに該当するか」という根本的なところから、複雑な要素が絡み合っていて単純な基準が設けられません。
そのためハラスメント対策のためには、正しい知識とスキルが必要不可欠でハラスメント相談員もハラスメントマネージャーも企業には欠かせない存在になっています。
もちろん両方の資格を取得すれば、ハラスメント対策の専門家としてより活躍することができます。
ハラスメント対策の資格を取得すると?
相談者から「気持ちを分かってもらえない」「この人に相談しても意味がない」と感じられると、場合によっては「弁護士」や「労働局」等の外部機関への相談や、マスコミに訴えるといったケースに問題が拡大してしまうことも考えられます。
また、ハラスメント行為をしたとされる者に対しても、一方的な決めつけや最初から加害者扱いすることは禁物です。
認定ハラスメント相談員の資格取得を通じて、こうしたハラスメント対応に必要な知識やマインドとスキルを身に付けることができます。
ハラスメント相談員は中立的な立場で丁寧に話を聞いて、事実を正確に把握することに務めます。
自分の価値観や意見を押し付けることのないように、決めつけや偏見のないように事実を把握していきます。
相談者を責めるような態度や言葉遣いは避け、丁寧な聞き取りを行います。
また、逆にハラスメントの行為者とされた方に対しても、はじめから加害者扱いしないようにすることも大切です。
第三者へのヒアリングも行い、丁寧な事実確認に努め問題に向き合う真摯な姿勢で解決に導いていくことが求められます。
こうした、一連の手順とスケジュール設定、ヒアリングの際の傾聴の姿勢などを体系的に身に付けることができるのが認定ハラスメント相談員です。
ハラスメント対策の資格取得のための勉強って?
ハラスメント対策の資格の取得には、認定機関である全日本情報学習振興協会のオンライン講座の受講がおすすめです。
1単元が10~15分で構成されたカリキュラムの、合計で11時間~12時間程度の動画講座の受講と、WEB受験で資格の取得ができます。
費用も比較的安価で、履歴書にも書けて実際に役立てやすい資格の取得が出来ます。
ハラスメント対策の資格取得の学習にかかる期間
- 約1ヶ月。
- 最短で1日程度。
ハラスメント対策の資格取得の学習にかかる費用
- 約1万5,000円程度。
ハラスメント対策資格のおすすめオンライン教育講座
ハラスメント対策の資格を取得するのに、おすすめのオンライン教育講座をご紹介します。
働きながら学んだり、転職・再就職活動しながら勉強するのにも、家でできるオンライン受講はおすすめです。
1ハラスメント相談対応をスマホ・タブレットで勉強できる!
おすすめポイント
ハラスメント対策の必要性や、職場におけるハラスメントの理解、ハラスメントを防止するために事業主が講ずべき措置など基本から勉強することができます。
また、ハラスメント相談対応時や対応後の流れなど、ハラスメント相談員の実務についても詳しく学び、相談制度の意義と役割を身に付けます。
受講内容から、働きながら受講する方が大半になることを想定した、学習しやすいシステムとカリキュラムで効率的に勉強し資格の取得が目指せるオンライン通信教育講座です。
2ハラスメントマネジメントをスマホ・タブレットで勉強!
おすすめポイント
ハラスメント問題は、深刻化すると被害者と加害者の個人的な関係に留まらず、企業を巻き込んだ訴訟などに発展し重大なダメージを与えかねない事案になってしまうこともあります。
ハラスメント事案がSNSや転職サイトなどで拡散することで、企業の信用やブランドイメージを損ねたり、営業活動・人材採用に大きなマイナスになってしまうケースも発生しています。
ハラスメントマネジメントは、このような「ハラスメントのリスク」を最少化するための管理活動(マネジメント)であり、現在の企業活動では急速にその重要性が高まっています。
このオンライン通信教育講座では、ハラスメントマネジメントの実務能力を身に付け、適切に問題に対応できる知識とスキルを学ぶことができます
受講内容の性格から働きながら受講する方が大半になることを想定した、学習しやすいシステムとカリキュラムで効率的に勉強し資格の取得が目指せるオンライン通信教育講座です。
ハラスメント対策に興味のある人がチェックしているスキルアップ系の資格・スキル
スキルアップ系の資格・スキルの取得は、現在働いている職場や業界での自分の市場価値をプラスできます。
職場でより活躍することができることから、仕事の幅が広がり楽しく充実して働けることにもつながります。また、いざというときの解雇対象から外れたり、就転職の際のアピールに有利に使うことが出来ます。